5月13日、「砥ぎ」の勉強会@練馬工房に参加してきました

5月13日、「砥ぎ」の勉強会@練馬工房に参加してきました

角利産業の森山さんに刃物の「砥ぎ」方を教えていただきました。

まずは座学から。
刃物には片刃と両刃がありますが、鋼(鉄と炭素を混ぜて焼き入れした素材)だけでできた刃物はかたすぎて砥ぎにくいため、現在は鋼付(はがねつけ)といって、鋼と軟鉄をたたいてくっつけた鍛造の刃が主流なのだそうです。
軟鉄があることによって刃物が砥石にひっかかるので砥ぎやすくなるとか。

職人さんがたたいて鍛えた刃物はお値段も高いのですが、やはり品質もすばらしい!
使って切れが悪くなったら砥ぐをくりかえして、大切に使いたいですね。逆に鋼と軟鉄のくっつけがあまい刃物は粗悪品ですとのお話でした。

砥石は刃物の欠けを直すのに適した荒砥石(#400)、普通砥ぎに使う中砥石(#1000)そして仕上砥石(#3000や#8000)と番手によって使い方が違います。
今回の勉強会では人造の砥石を使ったので、森山さんが事前に砥石を水にひたして準備しておいてくれましたが、天然砥石を使う場合は砥石の表面がはがれてきてしまうので、水にひたしてはいけません。
天然砥石の場合は水をかけながら砥ぐだけでいいとのことでした。

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座学のあとは、いよいよ実践です。砥ぎのポイントは
「刃角を変えないように砥ぐ」
ことと、
「砥石の面全体を使って砥ぐ」

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ことだけだと言いますが・・・シャカシャカ・・・シャカシャカ・・・う~ん、難しいです。
私はステンレスの包丁(しかも刃に若干凸凹あり)を持参したため、結構な力で砥いだつもりですがなかなかきれいな曲線にはなりませんでした。

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研いでいると包丁の汚れかと思ってしまうような黒ずんだ上澄みが砥石の表面に浮き出てくるのですが、これが研磨剤の役割を果たしてくれる砥石の成分なのでこの上澄みをうまくまとわせながら包丁を砥ぐのがコツだとか。
そして、砥ぎ完了の目安は砥いだ刃の裏側に「カエリ」といってほんの少しひっかかりができる状態。
最後に仕上砥でこの「カエリ」を三回くらい砥いでおとして完成です。


砥いだ包丁で紙がす~っと切れるようになった時は感動でしたね。
らんじゅさん、わかちゃんの刃物はホントにすばらしい切れ味が復活していました。
わたしの包丁は、家で試してみたらきゅうりはすごくよく切れました。
トマトの皮は・・・う~ん、今一歩かな。
「砥ぎ」もっと究めたくなりました。

勉強会のあとの定例会では、とびいり参加のまえちゃん持参の手づくりシフォンケーキがとってもおいしかったです。

森山先生が教えてくれたこと、ちゃんと伝わりましたか?一緒に参加したみなさん、写真追加してくださいね。

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