7/8 塗装道具のお勉強してきました!

7/8 塗装道具のお勉強してきました!

こんにちは、和信ペイントの緒方です。
7/8にハンディ・クラウンさん主催の塗装道具勉強会に参加してきました(o^^o)
塗装用具ってなーに? と思った方。ハケとかローラーのことですよー。

ハンディ・クラウンさんはホームセンターに行けばまず見つけることができる、
ハケやローラーの一大メーカーさんです。
緒方はニスメーカー勤務なのでお客さんから塗装道具のことも聞かれるんですが、
ハンデイ・クラウンさんの商品は説明しやすいので、よく紹介してます。
何がどう説明しやすいのか・・・というと、マークが一言で説明できるんです。

これ、この王冠マーク!
王冠マークが付いてるハケはあるなぁ・・・とお店にいるお客さんに言われたら、
「それでOK」と答えてます。

こんなボードが掛けてある会議室がメイン会場です。
前日の午後から一部屋占領していた模様・・・ありがとうございます!
実際その場ではお礼なんぞ言ってませんが、わいわい騒ぎながら会場へ。

こんなにたくさんの道具がずら~~~っとお出迎えしてくれました。

というか、これでも半分弱。
反対側の壁にもいろんな物がずらずら~~~っと!!
全員揃ってないのをいいことに、集合待ちの間も商品を見まくってました(笑)

全員揃ったところで着席し、いよいよ勉強会の始まりです。

メイン講師の鈴木さん(左)と、補佐役という名の全力サポーター廣瀬さん(右)。
鈴木さんの経験のためにと今回の講師を任せたそうです。
女子部の反応はバイヤーさんたちと全然違うと思うけど(^_^;)

午前中は座学とショールームの見学。
座学ではヘラ、ブラシ、マスキングテープやマスカーの種類について学びました。
が、ここではあえて細かく説明しません。
ハンディ・クラウンさん、ぜひともワークショップ第3回の開催をお願いしまーす❤

座学が終わり、今度はショールームへ移動。同じビルの中にあります。
ハンディ・クラウンさんは大正3年から続く長い歴史のある会社の一角です。

ずらりと並ぶ商品の中には、お化粧用のアイテムも。

ここはホームセンターじゃなくて、ショールームですよー。ホントですよー。
みんなの気が済むまで待つと1日終わっちゃうので、
適度に切り上げた方がいいですよーと廣瀬さんにアドバイスしました(笑)

このショールームには、貴重な物もあります。
寸胴刷毛(ズンドウバケ)と呼ばれる、昔気質の職人さんが愛用しているハケです。
といっても、最近は寸胴刷毛を使う職人さんも減っていて、
いずれは商品もなくなるのでは・・・という話でした。

これが「寸胴刷毛」です。
毛束(玉と呼ぶそうな)が円状に束ねられているのが特徴です。
こうした木板で毛束を押さえているハケは、少しでも長く使えるように、
板の3ヶ所に溝を入れ、留めてあります。
毛束が短くなってきたら、この溝の所で折ることでまた使えるようになるんだとか。
日本人は昔から物を大事にしてるんですねー。

午前中はここまで。30分ほど時間が押してしまいました。
お昼休憩を挟んで、午後からいよいよ実践編です!

 

まずはしーっかり混ぜたペンキを、受け皿に移します。
この時、そのまま缶を傾けると縁が塗料で汚れてフタが閉めにくくなったり、
次使うときに開けにくくなるので、養生テープでVの字を作ります。

こんな感じ。
・・・え? すでにフチが汚れてるように見える?
気のせいです。目の錯覚です。きっと。

今回受け皿として使った容器には、
余分な塗料を落とすためのアミが付いているんですが、
これを使うと容器に入れた塗料を混ぜることもできます。

それから新しいハケにはしっかり留まっていない毛やホコリがあるので、
使う前に「毛払い」と呼ばれる下処理をするのがお勧めです。
毛束をしごくだけでも結構取れますよ。

新しいハケはなかなか塗料が入っていかないので、
軽く叩くように塗料を含ませ、アミのところで落としてまた軽く叩いて・・・を繰り返します。
どぶっと全部沈めてしまうのはNG。ハケの根元が固まりやすくなっちゃいますよー。

そうそう、ホームセンターではおなじみの、このハケ。
スジカイバケとかスジカエバケと呼ばれてるんですが、これ、日本独自の形らしいです。
もしかしたら大塚刷毛さんが開発したかもしれないけど、
今となってはもう分からないんだとか。

特許を取る、という考え方が定着する前の時代に作られたからこそのようですが、
特許取られてたらハケはもっと高級品揃いになってたかも・・・(^_^;)

ハケに塗料が馴染んだら、いよいよ試し塗り開始!
まずは二束三文で売られている安物(失礼)のハケから。

うーん、かすれてますねー。
鈴木さんが意図的にかすれさせてる訳じゃないんですよ、これ。
全員が同じように線を引きましたが、
最初にドバッと出てしまうのかすぐにかすれちゃうんです。

これに対して、ハンディ・クラウンさんご自慢の新作ハケは・・・。

きれいー(*^-^*) らっくらく線が引けちゃいます。

これ、化繊の毛を使ったハケなんですが、普通化繊って塗料の含みが悪いんです。
塗料の含みっていうのは、ハケが保っていられる塗料の量。
これが少ないと、先ほどの安物(再び失礼)のようにかすれやすくなります。

ハンディ・クラウンさんは化繊ハケには「ウェーブ毛」が使われていて、
以前からあるストレート毛とウェーブ毛を混ぜることで、
隙間に塗料が留まることができるんです。
ラーメンの縮れ麺みたいなものですよー。スープがよく絡んで~とか言うでしょ?

ウェーブってどのくらい? って方。このぐらい(↓)です。

チリチリしてる毛があるでしょ? これ、傷んでるわけじゃないんです。
ウェーブ毛のことは知ってたんですが、
塗り心地にこんなに差があるとは知らなかったなぁ・・・。

 

ハケの塗り心地を体感したら、今度はローラー。
ローラーには塗料含みが良いけど表面が荒れやすい「ハイパイル」と、
塗料の含みはちょっと悪いけど仕上がりがキレイな「ウーブン」の2種類があって、
ハイパイルは主に屋外塗装、
ウーブンは主に屋内の仕上げ塗装に使われているんだとか。

ローラーに塗料をなじませるときも、ハケと同様に沈めるのはNG。
表面に軽く塗料をつけて、アミの上で転がして・・・を繰り返します。
アミの上で転がすときは、優しく、力を入れずに転がします。
力一杯押しつけると、アミの跡が付いちゃいますよー。

写真で分かるかちょっと心配ですが、ハイパイルとウーブンの仕上がりの違いをば。

こちら(↑)がハイパイル。柚子肌とも呼ばれる凹凸が目立ちます。

こちら(↑)がウーブン。
仕上がりの違いだけでなく、
ハイパイルの方が塗装している人の手や周辺が汚れやすいという差もあります。

 

さて、基本の違いを押さえたところで、いよいよ本格的な塗装体験。
壁一面を塗ってしまいます!! と言っても、ホンモノではなく・・・。

吸着タイプのマグネットシートを壁紙に貼り付けて、
そこに裏がマグネットシートになっている壁紙を装着!
はい、そうです。ホンモノの壁は汚しちゃダメよという指令が下りていたんです。

通常、壁を塗るときには境界線にピタッと合わせて養生するんですが、
今回はちょっとイレギュラー。塗ってもいい壁面側にはみ出すように養生しました。
いよいよ塗るぞということで、皆さん気合い充分。

まずはハケを使って、境界線を軽く塗っておきます。
その後改めて、ローラーで壁塗り。白い壁があっという間にいちごミルク色に。

乾かしてからもう1回塗ったら、完成です。

1回だけだとちょっとムラがありますが、2回塗ると落ち着いてきます。

 

実は壁塗りの乾燥待ちに、2つのぷちネタを紹介してもらいました。
1つは、凹凸のある壁紙を塗るときのぷちテク。

壁紙の塗り分けをしようにも、凹凸があるとマスキングテープを貼っても、
隙間に塗料が流れ込んでキレイに塗り分けできない。
こんな時はコーキング剤を上手く使って解決できるんだとか。

使ったのは「ジョイントコーク」というコーキング剤。
マスキングテープを貼った片側だけ、
コーキング剤を塗って、乾く前に指で薄くのばしておきます。

マスキングテープを剥がしたところです。
右側がコーキング剤あり、左側はマスキングテープのみ。
右側の方が境界線がキレイでしょ?

こちらは剥がしたマスキングテープの粘着面。
コーキング剤のなかった左側は、粘着面に塗料が入り込んでるのが分かります。
凹凸のある壁紙を塗り分けたい人は、覚えておいて損はないですよー。

もう1つは、網戸掃除のぷちテク。
テクはぷちだけど、アイテムは凄いんです!!

ローラーメーカーが作った、ローラーを基に考案した、網戸掃除専用アイテム。
その名も「網戸お掃除ローラー」!! ・・・ネーミングはそのまんまです。

ちょっと硬いプラスチック(?)がちょいちょい飛び出してます。

水に中性洗剤を少量加えて、このローラーを石鹸水に浸し、
網戸を内側からコロコロします。力は入れなくてもOK。

今度は水で濡らした布で優しく拭きます。
やっぱり優しく拭くのがコツ。力を入れると網がたわみますよー。

室内側から掃除できるのがこのアイテム最大の魅力です。
マンションの高層階でも安全にお掃除できるんですよー。

写真で分かるかなー・・・。

お掃除前(↑)

お掃除後(↑)
あっという間に汚れが取れてしまいました。

30分押したはずのWSでしたが、
午後一気に挽回し、時間通りに余裕をもって終了しました。
いやー、充実した一日だった(o^^o)

 

恒例の集合写真は2パターン。

廣瀬さん撮影ver.

らんじゅさん撮影ver.

 

鈴木さん、廣瀬さん、楽しくて充実した時間をありがとうございました♪