古材再生でテーブル作り・・・のお手伝い? №2

古材再生でテーブル作り・・・のお手伝い? №2

 

こんにちは、和信ペイントの緒方です。

元・足場材を使ったダイニングテーブル作りをするにあたって、makinさんから「何を塗ったらいいかな」と相談されてる内容のご紹介、第2弾です(^o^)/

前回の記事はこちら  ⇒  古材再生でテーブル作り・・・のお手伝い? №1

 

次回は「研磨」から、と終わらせたので、研磨のお話です。

ニスを塗るときは、「塗る前の研磨」と、
「塗り始めてからの研磨」と、2種類の研磨があります。
塗る前の研磨は「木地研磨(きじけんま)」、
塗り始めてからの研磨は「塗膜研磨(とまくけんま)」と呼んでいます。

・・・ワシンでは。

 

実はニス塗りの世界って曖昧で、「コレが正解!」という答えがないんです(^_^;)
そもそもペンキとニスはどう違うのかという、法的な線引きも存在しません(_ _;)

なんとなく、塗って木目が消えるのがペンキ、
塗っても木目が見えるのがニス、と分類されてるだけです。
アイスとか乳製品は、成分によって細か~く区分されてるんですけどね・・・。

なので、緒方が説明できるのは、あくまでも「ワシンの緒方」の考え方であって、
コレを守らないとダメってことではないです。
他社の方とかDIYアドバイザーさんからは、別の意見もバシバシ出ると思います。

が、とりあえず、緒方流のやり方を無料大公開ということで♪
タダでも手抜きはしませんよー(^o^)/

 

 

ニスは下地を生かした仕上げになるので、最初の木の状態も仕上がりに影響します。傷だらけの木は傷だらけの木なりに、汚れた木は汚れた木なりに、仕上がります。

時々、ニスを塗れば汚れを隠せるんでしょ? というお客様がいるんですが・・・。
はっきり言います。隠せません。下手をすると、逆に目立ちます。
暗くて濃い色を、木目が見えなくなるほど塗り重ねてもらえば、見えにくくなりますが・・・。

汚れの中には、乾くと目立ちにくくなるものもあって、
そういう汚れの場合は、ニスを塗ると逆に汚れが際立ってしまうこともあります。
水拭きすると目立つようになる汚れは要注意です!

 

なんだ使えないじゃんニス。と思ったそこのあなた。
キレイにすべきは木なんです。素材そのもの!
なにしろ木は研磨ができるんです。今回のお題の「研磨」が!

メンドくさいからヤダってご意見は、
先に進めなくなるので無視させていただきますm(_ _)m
腐ったり折れたりしない限り、
削ればまっさらな状態に戻せるのが木のいいところなんですよ♪

 

買ったばかりでキレイな木なら、やらなくていいでしょ? という方。
すみません、キレイに見えても研磨はしてほしいんです。
パッと見にはわからない汚れを落とす効果もありますが、
カンナなどで整えた表面はキレイすぎて、
塗料が上手くくっつかないことがあります(+_+)

ニスは木に染み込むことができないと、しっかり密着できないんです。
多少は凹凸がないと、剥がれやすくなってしまうことがあるんです。
剥がれたら、また最初からやり直しです。
しかも、塗ったニスを剥がす作業まで追加されます(T-T)

 

これって要は失敗率を下げるための、事前の予防策なんです・・・。
なので、できれば失敗したくない方は、最初の研磨もやってくださいm(_ _)m

失敗大歓迎! 何度だってやり直してやるわ!
いっそ完成なんてしなくたっていいの! って方は・・・。
・・・ええと、いろいろと自由に生きていただければ・・・いいのかな?

さてと、脇道に逸れまくりましたが、本題に戻りましょうか・・・(*^_^*)

 

木を研磨するときに気をつけることは、「木目の向き」です。
研磨をすると、木に細かい傷がつきます。
木には木目があって、この木目に逆らって研磨すると、傷が非常に目立ちます。

とはいえ、正確になぞる必要はありません。
タテに木目があるのにヨコに研磨しない方がいい、という程度です。

 

研磨するときに使うサンドペーパーは、
無垢材であれば240番ぐらいが目安になります。

サンドペーパーには番手があって、紙の面に数字が書いてあります。
この数字が小さいほど目が粗く、大きいほど目が細かくなっています。

番手が粗いほど研磨の効率は上がりますが、傷が目立ってしまうのが困りもの。
木目を生かして仕上げたいときは、
研磨傷が目立たないように研磨をすることが大事です(^_^)/

 

じゃ、細かければ細かいほどいいんでしょ? と時々言われます。
まぁある意味そうなんですが・・・、
サンドペーパーって、目が細かくなると結構お高くなるんですよ(^_^;)
緒方は貧乏性なので、あまりお金をかけずに仕上げたいと、つい考えてしまって・・・。

装飾品などを仕上げるなら、こだわりきってもいいかもしれませんが、
一般的な家具や床であれば、240番で木地研磨するだけでも充分なんです。

虫めがね持ち出して「ここに傷が!」とか言い出す人がいる場合は、
細かい番手をお勧めしますが・・・(_ _;)

 

 

makinさんの場合は、布やすりで3回研磨してあるとのことだったんですが・・・。
気になったのは、板の継ぎ目辺りに見える接着剤らしきもの。
(写真の確認は こちら から)

つなぎ合わせた境目に接着剤がある分にはあまり問題ないのですが、
板の表面に接着剤があると、透明仕上げであっても意外に目立ちます(^_^;)
特に色をつける場合は、接着剤のある場所だけ色が違ってしまうぐらい、目立ちます(>_<)

 

makinさんに聞いてみたら、研磨で落としてもらえることになりました。
電動サンダー(電動の研磨機)を持っているらしいので、
接着剤がついているところを重点的に研磨して、接着剤が完全になくなってから、
周りをその部分に合わせるように研磨してもらうことになりました。

 

おっと、忘れてた。
電動サンダー持ってないよーって人は、手で研磨することになります。
緒方も個人では持ってないです。会社にはありますが、手研磨派なので滅多に使いません。

手で研磨するとき、ペーパーを直接手で持つと、
研磨の時に発生する摩擦熱が手にじかに伝わります。結構、熱いです。
そんなときは、「研磨ブロック」とか「あて木」と呼ばれるものを使うと、楽になります。

何それ? と思うかもしれませんが、
要はいらない木にサンドペーパーを巻き付けるってだけです。
わざわざ売っている物を買わなくても大丈夫なんですよ。
(各メーカーさんゴメンナサイ)

 

「いらない木」とは書きましたが、別に木である必要もないんです。
真っ平らにしたい場合は、平らな面がある木の板がお勧め。
(つやを出したい場合は平滑性、大事ですよ~)

木の凹凸を生かしたい場合はスポンジが意外に便利。
(曲線に沿って勝手に曲がってくれます)

小さな作品だったら消しゴムでも大丈夫。
(持ちにくいのがちょっと困るけど)

適度な固さで、持ちやすい物に巻き付けて研磨すると、手に直接摩擦熱が伝わらなくなります。
手が疲れることに変わりはないけど、熱を気にせず研磨できるだけで、結構楽になりますよ。

 

あと、新しい板の場合は、軽く面取りしておくと仕上がりがキレイになります。
見た目を丸っこくしたくない場合でも、
ひと撫でしておくと 仕上がりが変わりますよ♪
電動サンダーで面取りすると、豪快に削ってしまうことがあるので、
作品によっては手研磨で面取りした方がいい場合もあります。

 

最後に、研磨をすると粉状のゴミが出ます。
このゴミが表面に残っていると、ニスが上手く密着できなくなりますので、
必ず拭き取ってください。
埃が積もった場所にセロハンテープを貼ってもくっつかないのと似ています。
乾拭きでも水拭きでもいいですし、掃除機を使う方もいます。
水拭きをした場合は、木が乾くまで待ってから、次の工程に進んでくださいね。

 

次回はもともとの質問でもある「何を塗ればいいか」ですね。
これ、 ほとんどの人が悩むことです。悩まない人の方が少ないぐらい。

今回ご紹介できるのは、
あくまでも「makinさんが今回作るテーブル」の場合の選び方です。
じゃあこんな時は何塗ればいいの? という疑問があれば、
コメント欄からお知らせください。

長々と失礼いたしましたm(_ _)m

 

次の記事はこちら ⇒ 古材再生でテーブル作り・・・のお手伝い? №3