アパートリノベ・ビフォーアフター(8)男前になった下駄箱

アパートリノベ・ビフォーアフター(8)男前になった下駄箱

下駄箱のリノベについての方針も決まり、初日からさっそく作業を始めました。

 

ところで1階の下駄箱については、来客の第一印象を決める場所でもあり、見た目重視にしようということで、従来通りすべてのボックスに扉を取り付けることにしました。

ただし2階の最下段の4列のボックスについては、腰を低くかがめないと靴の出し入れが出来ないという不便さがあるので、扉は取り付けずにオープンにしました。

その代わり、今までオープンになっていた左端の、上から縦三段目までは扉を取付けることにしました。

 

1階2階ともにすべての扉をはずし、塗装前には「ヤニ止めシーラー」を塗布します。

このシーラーには、木の内部からヤニやアクが浮き出てくるのを抑える働きがあるそうです。

全体にヤニ止めシーラーを塗ると、まるでロウでコーティングしたみたいになりました!

こうして下地材をしっかりかけた後には、ベージュの塗料をぬっていきます。

内も外も満遍なく塗るので大変な作業量になってしまい、カオさんやアカネさんには間に合わせる為に大変なご苦労をおかけしました。

でもここまでシッカリ塗装をかければ、今までのように靴の汚れを吸い込むこともなく、定期的にふき掃除さえすれば、いつまでも清潔さを保てることでしょう。

 

その間に別室では、はずされた扉の塗装作業が行われていました。

ペイントの色は往年の鉄道列車を連想させる「ぶどう色」(正確には「ボルドー」なんですが)、鉄オタの私にとっては胸がときめく感じの色合いです。

それから例の珪藻土は、塗料が乾きやすい外で作業することになりました。

コテに適量の珪藻土を乗せ、もったりと厚みを持たせるようにベニヤの表面に盛り付けて、均一にならします。

厚みがあるので乾くのに2~3日ほどかかり、やはり下駄箱の内側ではなく、別の板に塗って乾燥させてから貼り付けたのは良かったと思いました。

以前「つかみにくい」と入居者に不評だったプラスティックの小さな取っ手は、大きな木製のものに変えました。

そして扉の色に合わせて取っ手を同色に塗ったことで、高級感のある仕上がりになりました。

 

こうしてすべてのパーツの作業を終え、それぞれが集められて組み立てられることになりました。

各扉には以前貼られていた無機質なプラスティックの番号プレートのかわりに、モカさん制作のかっこいいステンシルを入れてもらいました。

さぁ~、役者が揃ったところでようやく組立作業です!

 

まずはボックスの奥に防臭と湿気予防の為の珪藻土をはりつけます。

そしていよいよ扉の取り付けになりましたが、この作業に入ることが出来たのは、なんと作業の最終日、しかも終了時間ギリギリ!

その上、扉にペイントをかけたことで若干厚みが増し、少しばかりヤスったりして手を加えないと、取り付けができないようなボックスも出てきました。

女子部の皆さんは時間を延長してでも仕事を完了させたいようでしたが、ここは私が後日完成させることをお約束して、途中で終了していただくことにしました。

(私の仕事のオーダーが多すぎて、皆様には本当にご迷惑をおかけしました。)

 

そんなわけで、作業スタッフの皆さんは完成した作品をまだご覧になっておりません。

この画像が、下駄箱完成の初お披露目となるわけです。

 

1階

 

2階

2階の下駄箱は、完成直後の写真を撮影するのをすっかり忘れ、

住人の靴が乱雑に置かれているものしかなくて、申し訳ありません。

その点は割り引いていただくとして、リノベの成果はどうでしょうか?

当初のコンセプトである「理系男子がワクワクする住まい」にピッタリではありませんか?

古~いアパートにしっくり馴染むレトロな感じが、なんともいえませんね。

私としては心の底から、玄関の顔がすっかり「男前」になったなぁ~・・・と思っています。

 

 

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